日銀黒田総裁の追加緩和を、海外では「バンザイノミクス」と
揶揄しているという。
日本兵が「天皇陛下バンザイ」と叫んでやみくもに玉砕して
いった様子に例えているのだ。
ただひたすら短期の株価だけを気にして、怒涛のように
金融緩和をしているのだが、株価と景気は全然連動しない。
それどころか、株価にしても第一次安倍政権の頃は18000円台
だったのだから、「バンザイノミクス」で瞬間的に17000円を
超えたと大騒ぎしても、今はまた16000円台に戻っている。
何にしても株価と景気は関係ない。
円安は一部の無国籍企業が、何の生産性もなく、利益のバブル
が出てしまうだけで、日本の大多数の中小零細企業と一般人の
家計に打撃を与えるだけ、結果として消費を冷やすだけなのだ。
それでもデフレよりインフレがいいのだと主張する者もいるが、
景気の谷は民主党政権の時代に来てたのであり、政権交代しなく
ても、金融緩和しなくても、どっちみち緩やかにインフレに
転換していただろうという視点が抜けている。
そして、円高是正による収益拡大の成果が、一般庶民にまで
「トリクルダウン」してくる現象も、このグローバリズムの中
では絶対に起こらないということは、わしがもう十年以上、
言い続けていることである。